

福岡県は他県よりも同和教育・人権教育への取り組みを重視しています。面接で問われる例も多くあるので、公的な資料を参考にしつつ押さえていきたいポイントです。

試験の変更点
試験の変更点がいくつかあります。詳しくは実施要項をご覧ください。
- 出願は原則電子申請
- 小学校の英語リスニングテストの廃止
- 小学校の教職教養を廃止し、専門教養内で教職教養に関する試験を実施
- 教職等経験者特例で中学校(技術または家庭)は専門教養を免除
- 特支受験で特支免許はどの領域でも可能に変更
- 一次合格者特例で特支受験する場合、昨年の二次面接・模擬授業の評価がC以上の場合に限定
倍率と合格者数
気になる倍率ですが、去年の合格者数と今年の採用予定数を比べて考えてみましょう。
校種 | 去年の合格者数 | 採用予定数 | 増減 |
小学校 | 570 | 590名程度 | 増 |
小学校(英語) | - | 70名程度 | - |
中学校 | 342 | 340名程度 | 同程度 |
高校 | 156 | 151名程度 | 同程度 |
特別支援 | 97 | 110名程度 | 増 |
養護教諭 | 41 | 36名程度 | 減 |
栄養教諭 | 9 | 7名程度 | 減 |
障がいのある人 | 1 | 10名程度 | - |
合計 | 1215 | 1308名程度 | 増 |
小学校と特別支援の採用数が増え、養護教諭と栄養教諭の採用数が絞られます。
気になる倍率ですが、低倍率化することが予想されます。その理由は採用数の増加と教員人気の低迷です。
全国的に教採の受験者は減っています。採用数が増えて受験者が減るので、倍率は去年の2.7倍よりも下がるでしょう。
また、過去の倍率を見ると2.9倍(R2年)→2.7倍(R3年)と変化しています。
とはいえ、油断は禁物なのが教員採用試験です。チャンスを広げる意味でも、併願を考えるのは選択肢の一つです。
【日本全国】66自治体の情報を集めまくって気づいたこと
教採対策オススメ書籍
教採の対策方法はいろいろあります。
・講座を受講する
・先輩に見てもらう
・対策のサークルに参加する
などなど。
その中でもお手軽かつ効果的なのが書籍での学習です。
・必要な知識が体系的にまとめられている
・1人で学習できる
・時間や場所の制限がない
・安い
と、メリットはたくさんあります。
もちろん本を読むだけでなく実際の練習は必要ですが、
読書で知識を学ぶ → 練習 → 読書 → 、、、
というサイクルをしていけば、練習の効果は倍増していきます。
教採対策のオススメ本をまとめています。
ぜひこちらも参考になさって下さい。
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福岡県が求める教師像は
福岡県が求める教師像は3つあります。
(実施要項より)
①子どもが憧れる人間的魅力
②子どもに対する広く深い愛情
③教師としての強い使命感
これらのことが求められています。
面接試験
福岡県では第一次試験で集団討論、第二次試験で個人面接が行われます。
※令和3年以降の試験では集団討論は行われていません。
(参考)集団討論
- 7人グループ
- 40分(構想5分、討論35分)
- 面接官2人
評価の観点
- ABC評価
- コミュニケーション能力
- 協調性
- 積極性
- 態度
- 表現力
- 教養等
過去の質問内容
- 今の子どもが何かを我慢して実行する、という気力や忍耐力に欠けていると言われていることについて
学習指導要領では、
「生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること。」
と述べられている。部活動を指導するにあたり、どのような工夫が必要か - 魅力的な教師、使命感のある教師、愛情がある教師になるためには、どのようなことをするか
- 子ども達が未来の担い手となるために必要な資質・能力を育む上で「社会に開かれた教育課程」の実現が重視されている。そのことについて
- 子どもが情報社会に積極的に参画する態度を育むことが重視されているが、情報化の「影」を理解することも大事だ。このことについて
- 「地域とともにある学校」を目指して、コミュニティスクールの導入が進んでいる。地域の人、モノ、ことを活かした教育活動の充実について
- 通常学級において、個別の支援が必要な子どもに対して学校全体で対応することが求められている。このことについて
- 福岡県の学校教育振興プランでは、学校教育の目標に「社会の変化に対応し、社会を支え、その発展に寄与する力を育てる。」と挙げている。この目標達成のために、日ごろの教育活動の中でどのような取り組みが必要か
- 福岡県が実施した「青少年の健全育成に関する県民意識等調査」では、子ども達の社会貢献意識が高い一方で、自尊感情が低いという結果が出ている。子どもたちの自尊感情を高めるために日ごろの教育活動の中でどのような取り組みが必要か
- 確かな学力の育成について、学校としてどんなことをしていくか
個人面接
- 20分
- 面接官3人
評価の観点
- A~E評価
- 態度
- 表現力
- コミュニケーション能力
- 積極性等
過去の質問内容
- <模擬授業について>
- 模擬授業の練習はしてきたか
- 今回の模擬授業の目的、内容は
- 模擬授業の展開予定
- 家庭学習調査の目的は、授業のなかでどう話すつもりか
- 点数をつけるなら何点か
- 上手くできた点は
- 失敗した点は
- どう改善するか
<教育観や個人のこと> - 教師になろうとした理由
- なぜこの校種か
- なぜ福岡県を受験したのか
- 他の自治体は考えなかったのか
- いつ教師を目指したか
- 出身大学に進学した理由
- 理数離れの原因理由は何か
- 学級活動と道徳活動の違い
- 人権学習の目的
- 大学生になり得たもの失ったもの
- 自己アピール
- 今日はどこから来たか
- どのような友人が多いか
- 友人の中でどのような立場か
- 長所と短所を具体例
- 目標を立てているか
- どのようなことに挑戦したいか
- 目指す教師像は
- 他の人に負けないと思うことは
- 実習はどこにいったか
- 実習期間は
- 中学校と高校で苦労したことは。
- 中学校と高校で大切なことを1つずつ
- 教師が行ってはいけないことは何か
- 公立と私立の違いは
- 生徒指導で困ることは
→どのように対応しているか - 趣味は
- ストレス解消法は
- 校務分掌は何を持っているか
- 生徒指導の上で大切なことは何か
- 率先垂範と言う言葉があるが、教育ではどのような例が考えられるか
- 学校生活を通して子どもに伝えたいことは
- 自己肯定感を高めるために教えて褒める以外でできる指導は
- 講師経験を通して学んだこと
- いじめの未然防止のためにできることは
- もしいじめが起きたらどう対応するか
- 不登校の子に対し、どう対応するか
- ケンカがあれば、どう対応するか
- 地域との連携について、どのような取り組みが考えられるか
- 不祥事についてどう考えるか
- 現代の子どもの課題は
- 福岡県の教育施策にどのような印象があるか
- 新学習指導要領についての考え
- ボランティア経験は
→そこから学んだことは
→それを教育にどう活かすか - 同和教育と人権教育の違いは
- 10年後、どのような教員になりたいか
- あなたの魅力は
- 歴史を学ぶ意義は
英語面接
中・高(英語)受験者に行われます。英語による個人面接。
- 20分
- 面接官3人
評価の観点
- A~E評価
- 英会話能力
- 応答の適切さ
- 積極性等
- 日本での英語教育の問題点について
- 英語の授業で心がけていることは
面接の対応力を上げるには
教採は面接でいかに高得点を取るかが重要になってきます。
面接は
・配点が高い
・講師をすることで筆記は免除になるが、面接は免除にならない
・自治体によっては、筆記で合格最低点さえ取れば面接の点数順に一次合格になる
と、教採の中でも非常にウエイトの高い試験です。
どれだけ面接を攻略していくかが教採合格の鍵を握ります。
面接が苦手な人もいれば高得点を取る人もいますが、それぞれに共通していることがあります。
それは相手に好印象を持ってもらえるかどうかが大きな要因になっています。
どれだけ正確で深い知識をもっていても、悪い姿勢でボソボソ話していては印象としては悪く、合格は難しいです。
面接で高得点を取る人、思った以上に点数が伸びない人。
それぞれの特徴については次の記事が大変参考になります。
無料で一部読めるので、ぜひ参考にしてみてください。
>>教採で落ちない面接 高得点を取る人の共通点と対策法

模擬授業
模擬授業のポイント、留意点など
- 考える時間20分
- 授業7分
過去の課題
- パソコン室のパソコンに「〇〇(クラスの生徒名)は馬鹿」と書き込まれていた。そこで、望ましい人間関係について学級で指導を行う。話の内容を考えて授業をすすめよ
- 家庭での学習習慣定着のため、全校一斉に家庭学習時間調査を実施することになった。家庭学習時間調査について説明する導入
評価の観点
- A~D評価
- 話し方
- 指導力
- 説得力
- 質問等への対応
- 教員としての資質や意欲等
自分の未来は自分

福岡県は知徳体を育む上での施策をいくつも策定しています。教育施策については面接で問われることもありますが、福岡県の教員として子ども達に指導する中でも大事になってきます。以下の資料は、見ておくことでその理解を深めることができます。
福岡県教職員育成指標の概要
教員育成指標【県立教員】
福岡県学校教育振興プラン