

高い学力を誇る大分県は、時代の変化への対応を進めています。人口減少やグローバル化やIoTなどに向き合い、地方創生を目指しています。大分県の教育の在り方を知ることで、試験対策にもつながってきます。

試験の変更点
変更点はいくつかあります。詳細は令和4年度大分県公立学校教員採用選考試験実施要項をご確認ください。
- 「小中学校連携教諭枠」の拡充
音楽、保健体育、英語に加え、算数・数学、理科についても募集します。 - 「第 2 次試験の実技試験」の変更
小中学校連携教諭英語、中学校英語、高等学校英語の第 2 次試験での「英語によるグループディスカッション」を廃止します。 - 「第 3 次試験の内容」の変更
第 3 次試験での「集団討論」を廃止します。 - 「特別選考(Ⅳ)(他県教諭特別選考)の選考基準」の変更
中学校教諭、高等学校教諭については、合格者を各教科・科目ごとに、最大 2 人とします。
求められる教員像
大分県で求める人物像は4つあります。
(実施要項より)
○専門的知識をもち、実践的指導力のある人
○使命感にあふれ、高い倫理観と豊かな人間性をもつ人
○柔軟性と創造力をそなえ、未知の課題に立ち向かう人
○学校組織の一員として考え行動する人
これらのことが求められています。
倍率と採用予定数
気になる倍率ですが、去年の合格者数と今年の採用予定数を比べて考えてみましょう。
校種 | 去年の合格者数 | 採用予定数 | 採用数 |
小学校 | 200人 | 200人 | 同程度 |
小中連携 | 15人 | 20人 | 増 |
中学校 | 115人 | 115人 | 同程度 |
高校 | 65人 | 43人 | 減 |
特別支援 | 44人 | 50人 | 増 |
養護教諭 | 27人 | 17人 | 減 |
栄養教諭 | 6人 | 5人 | 同程度 |
合計 | 472人 | 450人 | 減 |
高校と養護教諭の採用予定が減り、全体として22人の採用予定減となります。ですが、倍率は同程度~微減と予想しています。
・採用の減少幅が小さい
・教員の人気が低迷している
というのがその理由です。
<追記>
出願状況が発表されました。
出願状況
採用予定数は22人減なのに対し、出願者が186人も減っています。出願倍率は3.0倍です。去年の受験倍率3.1倍をすでに下回っています。当日に受験を辞退する人がいることを考えると、受験倍率は2倍台になる可能性は濃厚です。
とはいえ、油断は禁物です。しっかりと対策を取った上で試験に臨むことが大事です。もし不安な方は他都道府県の併願を視野に入れるのもいいでしょう。経験とチャンス、選択肢を増やすことができます。
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面接試験
大分県では第2次試験で模擬授業(場面指導)の口頭試問、第3次試験で集団(令和3年度実施の試験では廃止)・個人面接が行われます。
(参考)集団面接
実施されませんが、参考のため、掲載しています。
・9人グループ
・40分
・面接官3人
・350点
過去の内容
・「ライフワークバランスを実現する対策」について、教員としてどう考えるか
・「情報モラル教育の充実を図る対策」について、教員としてどう考えるか
・「留学を促進する対策」について、教員としてどう考えるか
・「不登校児童生徒を支援する対策」について、教員としてどう考えるか
・「チームとしての学校の在り方」について、教員としてどう考えるか
・「学校安全を確保する対策」について、教員としてどう考えるか
・「適正職業選択の支援、職業能力の開発・向上に関する資質」について、教員としてどう考えるか
・「教育の現場での合理的配慮の必要性」について、教員としてどう考えるか
・「総運動時間の二極化の要因とその対策」について、教員としてどう考えるか
・「『主体的な学び』の実現に向けて必要な資質及びその育成」について、教員としてどう考えるか
個人面接
・25分
・面接官4人
過去の質問内容
・教員の志望理由は
・大分県の志望理由は
・自分の役割(部活動、大学時代、職場など)
・地域と連携して何か教育活動をしているか
→それをする上で何が大切か
・一番ホッとできる時間は何か
・教員の不祥事に対するあなたの考えは
・教員の不祥事の防止のため、意識していることは
・主体的な学びとはなんだと考えるか。また、それを踏まえて、あなたの教室でどんなことをしたか
・あなたのクラスに気になる児童は
→あなたはどのような支援を心がけているか
→それでもなかなか改善されない場合は、どうするか
・地域との連携についてどう思うか
・子どもがどんな様子だと、主体的対話的で深い学びができたと考えるか
・担任で何か苦労したことは
・あなたの短所は
→どのように改善するか
・ゆくゆくは学校経営する立場になっていくが、校長や教頭と接する時どんなことを心がけていくか
・ピアノはどの程度できるか
・勤務地の希望はあるか
・部活での挫折をどのように乗り越えたか
・あなたの人生の教訓を、子どもたちにどのように伝えていくか
・あなたはどんな時に探究的な学びをしたいか
・学校で国際交流の機会があったら、どう活用するか
・主体性は、なぜ大事か
・コンプライアンスに関して、気になる教員がいたらどうするか
・いじめにどう対応するか
・いじめの未然防止のためにどんなことができるか
・同僚と考えが異なる場合はどうするか
・ストレス解消法は
・理想の教師像は
・教員に必要な資質を一つ
→どう身に付けるか
・学級経営で大事にしていることは
・授業中、子どもの学力の差にどう対応しているか
・授業で心がけていることは
・理想の学級は
・情報化の中で子どもに付けたい力は
・ICT機器を使う時に心がけることは
・英語教育でどんなことを大事にしていきたいか
・保護者から信頼されるにはどんな事をするか
・インクルーシブ教育とは
・学力を伸ばすためにできることは
模擬授業(場面指導)及び口頭試問
模擬授業(場面指導)及び口頭試問は第2次試験で行われます。
・模擬授業180点
・口頭試問120点
・模擬授業については、養護教諭志望者は場面指導とする。口頭試問は、模擬授業(場面指導)や教科・科目等の専門に関する内容を問う。
自分の未来は自分で作る
年に1回の教員採用試験。
合格すれば安定した職に就くことができますが。合格しなければ次のチャンスは1年後です。
合格できる実力を試験までにしっかりとつけたいところです。
勉強や対策は継続することで大きな力になります。
未来の後悔を避けるためにも、対策のポイントを押さえておくといいでしょう。
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また、教採合格に向けて努力する一方で、人生を左右する試験を年に1回だけに絞るのはなかなかリスクの高いことだと考える方が多いです。
試験対策と同時に、セーフティネットを作っておくとで、より安心して行動できます。
教採と同時にとっておきたい行動4選【結論:早く次の行動を起こす】
教採対策おすすめ書籍

冒頭でも述べた通り、大分県は時代の変化への対応を進めています。自ら未来を切り拓く力と意欲は教員にも求められています。いくつかの資料のリンクを用意しています。試験対策・教員としての教養作りの参考になります。
大分県公立学校教員育成指標
大分県教育大綱
大分県長期教育計画(「教育県大分」創造プラン2016)改訂版【概要版】
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