

沖縄県は範囲が広く、面接では離島やへき地への勤務がほぼ尋ねられます。可能であることを前提とした心構えで臨むのが良いでしょう。

試験の変更点
変更点はいくつかあります。詳細は前年度からの変更点及び概要についてをご確認ください。
- 募集校種・教科等の変更
→高校の理科(地学)の募集を開始し、家庭(調理)が募集停止に変更 - 特別選考の変更
→障がいのある者を対象とした特別選考の受験資格を変更
→特定の資格を有する者を対象とした特別選考「高校の水産(海技士)」を新設
→沖縄県正規任用教諭経験者を対象とした特別選考を新設
→他都道府県現職正規任用教諭を対象とした特別選考を新設
沖縄県教育委員会の求める教員像
沖縄県教育委員会の求める教員像は4つあります。
(沖縄県の求める教員像についてより)
人間性豊かで、教育者としての使命感と幼児児童生徒への教育的愛情のある教員
優しさや思いやりと明るさがあり、教育者を志した初心を忘れずに厳しく自分を律するとともに、幼児児童生徒には温かいまなざしで接し、幼児児童生徒と共に考えたり共感したりする等、個々の幼児児童生徒に寄り添って支援できること。
幅広い教養と教育に関する専門的知識・技能を有し、常に学び続ける実践的指導力のある教員
幅広い教養に併せて教科指導や生徒指導、学級経営等に関する優れた知識・技能を有し、個々の幼児児童生徒の状況に応じた「わかる・楽しい」教育活動を創造・実践し、幼児児童生徒の可能性を伸ばすために、常に学び続ける姿勢のあること。
沖縄県の自然、歴史及び文化に誇りを持ち、多様性を受容し、グローバルな視点を兼ね備えた教員
沖縄の自然、歴史、文化に深い愛着と識見を持ち、地域に誇りを持つと同時に、国籍・言語・文化的背景等に関わらず、多様性を受容する力やグローバルな視点を兼ね備え、沖縄県の教員として自信と誇りを持って幼児児童生徒へ指導ができること。
豊かなコミュニケーション能力を有し、組織力を活用できる総合的な人間力を持った教員
新しいことへ果敢にチャレンジする精神と強い忍耐力があり、誰とでも積極的にコミュニケーションがとれ、同僚職員や家庭・地域及び関係機関等と相互に連携を図り、多様化、高度化する社会の変化に伴い複雑化する教育課題にも柔軟に対応できること。
これらのことが求められています。
倍率と採用予定数
気になる倍率ですが、去年の合格者数と今年の採用予定数を比べて考えてみましょう。
校種 | 去年の合格者数 | 採用予定数 | 採用数 |
小学校 | 216名 | 220名程度 | 同程度 |
中学校 | 94名 | 105名程度 | 増 |
高校 | 48名 | 50名程度 | 同程度 |
特支(小学部) | 14名 | 10名程度 | 減 |
特支(共通) | 5名 | 5名程度 | 同程度 |
養護教諭 | 11名 | 10名程度 | 同程度 |
合計 | 388名 | 400名程度 | 同程度 |
去年の合格者数と比べ、採用予定者数は中学校で10名程度増え、特支(共通)で8名程度減ります。
全体としては少し増えますが、去年と大きく変わらない採用予定数となります。
沖縄県は全国トップの高倍率を誇ります。ですが、倍率は去年の7.8倍より下がると予想しています。
なぜなら、全国的に教員の人気が低迷しており、教採の受験者が減っているからです。
実際に沖縄県の受験者数は減っており、倍率も年々下がっています。
この数年で次のように志願倍率は変化しています。
8.9倍(R2年)→ 3190人応募・8.4倍(R3年)→ 2869人・8.2倍(R4年)
<追記>
志願状況が発表されました。
教員候補者選考試験実施状況
志願者は2869人。応募倍率の段階で8.2倍です。実際には当日の受験辞退者が出るので、倍率はさらに下がります。
とはいえ、油断は禁物です。倍率は下がるとはいえ、全国平均の3.4倍をはるかに超える高倍率であることに変わりはありません。しっかりと対策を取った上で試験に臨むことが大事です。
もし不安な方は他都道府県の併願を視野に入れるのもいいでしょう。経験とチャンス、選択肢を増やすことができます。
【日本全国】66自治体の情報を集めまくって気づいたこと
教採対策オススメ書籍
教採の対策方法はいろいろあります。
・講座を受講する
・先輩に見てもらう
・対策のサークルに参加する
などなど。
その中でもお手軽かつ効果的なのが書籍での学習です。
・必要な知識が体系的にまとめられている
・1人で学習できる
・時間や場所の制限がない
・安い
と、メリットはたくさんあります。
もちろん本を読むだけでなく実際の練習は必要ですが、
読書で知識を学ぶ → 練習 → 読書 → 、、、
というサイクルをしていけば、練習の効果は倍増していきます。
教採対策のオススメ本をまとめています。
ぜひこちらも参考になさって下さい。
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合格したいなら必読の教採オススメ書籍まとめ
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面接試験
沖縄県では第2次試験で個人面接が行われます。
※2次で実技試験が行われる校種・教科では3次試験での実施。
個人面接
- 40分(前半10分程度は模擬授業や実技)
- 面接官3人
- 主として人物についての個別面接による試験を行います。小学校・特別支援学校小学部では英語力についての簡単な確認を行います。
- 参考
【重要】 教員候補者選考試験の変更に関連する質問
教員候補者選考試験に関するよくある質問
過去の質問内容
- 英語で1分間の自己紹介
- 英語で自分の好きなことは何か
- 1分間で長所を踏まえた自己PR
- あなたは他人からどう思われるか
- 教師の志望理由
- なぜ沖縄県か
- 自分の長所は
→どう教育に活かすか - 理想の教師とは
- 教師に必要な資質は
→どうやってつけていくか - 卒論のテーマは
- 部活やサークルでの役割は
→そこから何を学んだか - 基本的生活習慣を身に付けさせるに、どのような指導をするか
- 地域の人から不審者情報の電話がはいったとき、どう対応するか
- 何度注意しても反抗的な態度の子どもにどう対応するか
- 離島僻地勤務は可能か
- 意見があわない先生がいたときどうするか
- 体罰についてどう考えるか
- 最近のニュースで印象に残っているものは
- いじめの早期発見方法と、未然に防ぐためにどうするか
- もしいじめが起きたらどうするか
- いじめを心配する保護者からの連絡があったらどう対応するか
- いじめが再発したらどうするか
- 教員の不祥事についてどう思うか
- どうすれば不祥事はなくせるか
- ストレス解消法は
- 保護者から信頼される教師とは
- 保護者との信頼を深めるにはどのようなことをするか
- 保護者と対立したらどうするか
- 家庭との連携をどのように行うか
- 運動会練習の際、近隣から「うるさい」と苦情があればどうするか
- 職員会議中に子どもから「相談がある」と言われたらどうするか
- 理想の学級とは
- 学級経営で心がけていることは
- 学力向上のためにできることは
- 授業で大事にしていることは
- 学ぶ意欲向上のためにどのような工夫をしているか
- 勤務校の様子は
- 勤務校の課題は
- 健康管理のために気をつけていることは
- 不登校の子にどう接するか授業中に災害が起きた場合、どのように行動するか
- 「耳が聞こえにくいから、前の席にしてほしい。」と保護者から連絡があったらどうするか
- 沖縄の教育施策は
- 沖縄の教育の課題は
- 採用したら沖縄県にどのようなメリットがあるか
- 貧困問題についての考えは
- 気になる教育問題は
- ボランティア経験は
→そこから学んだことは
→教育にどう活かすか - 沖縄県の自然、文化、歴史について知っていることは
- 特別支援教育についての考えは
- キャリア教育を推進する中で大切にしたいことは
- グローバル化が進むが、子どもに付けさせたい力は
- 食育の推進のためにどのような取り組みができるか
- 魅力ある学校とはどのようなものか
- 英語教育をする中で心がけたいことは
- 英語に苦手意識を持たせないために、どのようなことをするか
- 情報モラルを指導する際に大事にしたいことは
- 校務の負担軽減に向けて、改善できることは
面接の対応力を上げるには
教採は面接でいかに高得点を取るかが重要になってきます。
面接は
・配点が高い
・講師をすることで筆記は免除になるが、面接は免除にならない
・自治体によっては、筆記で合格最低点さえ取れば面接の点数順に一次合格になる
と、教採の中でも非常にウエイトの高い試験です。
どれだけ面接を攻略していくかが教採合格の鍵を握ります。
面接が苦手な人もいれば高得点を取る人もいますが、それぞれに共通していることがあります。
それは相手に好印象を持ってもらえるかどうかが大きな要因になっています。
どれだけ正確で深い知識をもっていても、悪い姿勢でボソボソ話していては印象としては悪く、合格は難しいです。
面接で高得点を取る人、思った以上に点数が伸びない人。
それぞれの特徴については次の記事が大変参考になります。
無料で一部読めるので、ぜひ参考にしてみてください。
>>教採で落ちない面接 高得点を取る人の共通点と対策法

模擬授業
- 10分
- 実践的な指導力についての試験として、事前に提示した課題に基づき、模擬授業を実施します。
過去の課題
・めあて:和語・漢語・外来語の由来について考えよう。
発問までは自分で考え行うこと。
1速さ
2速度
3スピード
を用いて授業すること

近年、沖縄県は学力が向上しています。社会の変化も合わさり、教育課題も変化しつつあります。教育委員会がまとめた資料からは、沖縄が必要としている力や抱える課題が感じられます。これらの目を通すことでその理解をより深めることができます。
沖縄県教育振興基本計画【後期改訂版】
沖縄県公立学校教員等育成指標