九州

【2025年】熊本県教員採用試験の内容と倍率や合格へのポイント・対策

熊本
管理人

熊本地震からの創造的復興に取り組む熊本県。防災教育や学校の安心・安全、貧困の断ち切りなど、「夢」を支えて育む教育が求められています。(熊本県教育大綱(R3.3改定)より)

この記事を書いた人

  • 教採塾ブログ管理人
  • 教採対策サークル主宰
  • これまでに多くの合格者を輩出
  • 教員経験 小学校・中学

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試験の変更点

以下の変更点があります。

詳細は熊本県公立学校教員採用選考考査の主な変更点及び日程についてをご確認ください。

  1. 大学推薦制度の導入
  2. 社会人を対象とした免除制度の拡大
    ⇒『キャリアチェンジ』特別選考の実施
  3. 中学校・高等学校における併志願制度の導入
  4. 第一次考査専門教科等(実技教科を除く)の考査時間の短縮
  5. 小中学校併志願制度の見直し
  6. 実施要項の配布がHPの掲載のみに変更

くまもとの教職員像

~「認め、ほめ、励まし、伸ばす」くまもとの教職員~
熊本県は教職員像を2つの柱で掲げています。
教員募集パンフレットより。

1 教職員としての基本的資質
① 教育的愛情と人権感覚
自らの言動が児童生徒の人格形成に大きな影響を与えることを自覚し、豊かな人権感覚を持って、一人一人に温かく、また公平に接する教職員
② 使命感と向上心
教職員としての使命感と情熱を持ち続け、時代の変化から生じる新しい課題にも積極的に対応するため、常に新しい知識を求め、実践に生かす教職員
③ 組織の一員としての自覚
互いに情報を共有し、協力し合って組織的に課題に対応する教職員

2 教職員としての専門性
① 児童生徒理解と豊かな心の育成
児童生徒との信頼関係を培い、一人一人の個性やよさをしっかりと見つめ、自分に対する自信と他者に対する思いやりの心を育む教職員
② 学習の実践的指導力
基礎・基本を習得させるための徹底した指導と児童生徒が自ら学び自ら考える力を身に付ける学習を着実に展開し、確かな学力を育む教職員
③ 保護者・地域住民との連携
保護者・地域住民の大きな期待があることを自覚し、保護者や地域住民と情報を共有し、またそのニーズの把握に努め、互いの信頼関係の中で課題解決に当たる教職員

これらのことが求められています。

倍率と採用予定数

募集要項より。

校種採用予定数去年の採用予定数採用数
小学校140名程度125名程度
中学校87名程度85名程度
高校50名程度54名程度
特別支援52名程度66名程度
障がいのある人8名程度8名程度同程度
養護教諭10名程度12名程度
栄養教諭3名程度2名程度
合計350名程度352名程度同程度

去年の採用予定数と比べ、校種ごとに増減があります。小学校が15名の増加に対し、高校は14名の減少になります。熊本県全体でみると去年とほぼ同数の350名程度の採用予定です。

気になる倍率ですが、去年の2.2倍から低い倍率化することが予想されます。
それには2つの理由があります。
①去年と同程度の採用予定数
②教員人気の低迷


①去年と同程度の採用予定数
採用予定数は去年とほぼ同数の350名程度です。倍率の上昇にはつながりません。

②教員人気の低迷

全国的に教員の人気が低迷しており、教採の受験者は減っています。熊本県も同様です。

受考者数や倍率は次のように推移しています。
※R3~4年は志願倍率、R5年は受考倍率です。

年度受考者数合格者数倍率
R31241名362名3.5倍
R41166名419名2.8倍
R5865名382名2.2倍

志願倍率と受考倍率とで違いはありますが、受考者数は年々減っています。去年は受考倍率が2.2倍でした。(志願者942人で志願倍率は2.4倍)合格者数が絞られてなお倍率が低倍率化しました。今年は採用予定者数が去年とほぼ変わらないため、受考者の減少により去年の2.2倍よりも低倍率化することが予想されます。

とはいえ、油断は禁物です。しっかりと対策を取った上で試験に臨むことが大事です。もし不安な方は他都道府県の併願を視野に入れるのもいいでしょう。経験とチャンス、選択肢を増やすことができます。
【日本全国】66自治体の情報を集めまくって気づいたこと

教採対策オススメ書籍

教採の対策方法はいろいろあります。
・講座を受講する
・先輩に見てもらう
・対策のサークルに参加する
など。

その中でもお手軽かつ効果的なのが書籍での学習です。
・必要な知識が体系的にまとめられている
・1人で学習できる
・時間や場所の制限がない
安い
と、メリットはたくさんあります。

もちろん本を読むだけでなく実際の練習は必要ですが、
読書で知識を学ぶ → 練習 → 読書 → 、、、
というサイクルをしていけば、練習の効果は倍増していきます。

教採対策のオススメ本をまとめています。
ぜひこちらも参考になさって下さい。

筆記試験

筆記試験は教職教養と教科の専門教養が出題されます。

教職教養は日本国憲法や教育基本法などのいつの時代でも出題されるものから「こども基本法」「COCOLOプラン」など時代の流行で出題されやすいものまで様々です。

対策のオススメは最新の過去問を解くことです。
全国的にも出題の傾向は似ているので、受験先の自治体以外にも問題にあたってみることで確実な力をつけることができます。

また、教職教養の知識は面接対策に活きてくることも多いので、教職教養の対策は幅広くしておくと合格がより近くなります。

最新&問題数が多い過去問集がありますので、そのリンクを貼っておきます。

>> 最新の教職教養過去問集はこちら

教科の専門教養は、その教科を指導するのに最低限必要な学力を有しているかを見るための試験です。ですので、そこまで高い難易度の問題は出題されません。

合格の目安は
小学校 → 公立高校の入試問題で6割取れるレベルなら合格点
中・高 → 大学共通テストで6割取れるレベル
です。

このぐらいが取れるのであれば専門教養で不合格になることはまずないでしょう。ただし、あくまで目安なので場合によってはそれでも届かない時もあります。対策はしっかりとおこなってしてください。

対策は過去問を繰り返し解くのがオススメです。
過去問は早めに買わないと売り切れて、再入荷まで数週間待たされることが多いです。過去問は早めに購入するか、売り切れの心配がなく即練習することができるデジタル過去問がいいでしょう。

>> デジタル過去問(教職教養)はこちら

>> デジタル過去問(小学校専門)はこちら

論述試験

第二次考査選考で論述試験が実施されます。

  • 60分
  • 字数制限なし
  • 60点(実技ありの教科は30点)
  • 基準点は平均点の5割

字数制限はありませんが、60分ですので600~800字程度は書きたいところです。

題について自分の経験を絡め、何を書いていくか。構成を決めて書けるようにするには、ある程度の時間を必要とします。本番までには練習を重ねて、客観性や一貫性のある文章が書けるようにしておきたいところです。

例として設問を見てみましょう。

令和3年 論述試験テーマ
小学校
次から1つを選択して論述せよ。

・引用したり、図表やグラフなどを用いたりして、自分の考えが伝わるように書き表し方を工夫する力を育てる指導をどのようにするか、指導計画の概要を示し、本時の展開が分かるように具体的に述べなさい。

・地域に見られる生産性や販売の仕事についての学習を通して、どのような事項を身に付けさせるかを述べなさい。また、どのように学習を進めるのか及び育成する態度等も含めて述べなさい。

・月の輝いている側に太陽があること、また月の見え方は太陽と月の位置関係によって変わることをとらえさせるような指導方法について述べなさい。

・音楽づくりの活動において「即興的に表現する事を通して、音楽づくりの発想を得ること」について、指導のポイントや展開例を具体的に述べなさい。

・自分の部屋を飾るための小物の製作において、発想を広げ、興味・関心を高めるための「学習のめあて」をどのように設定し指導するか具体例を挙げて論述しなさい。

引用 熊本県教育委員会 令和4年度公立学校教員採用選考試験

ここで重要なのは

  • テーマの選択
  • 問題の把握
  • 問題に対する方策
  • 関連する自らの経験

これらを最初に考えることです。
最初の5~10分くらいなら時間を割いて考える価値は多いにあります。最初に文の構成を決めることで、文章の内容がブレにくくなり一貫性のある論文が書けるようになるからです。

論文が苦手な方は段落の見出しだけ考える練習をするのがオススメです。見出しだけなので短い時間でも練習することができます。

小論文の対策について、教採塾ブログでは小論文の添削をおこなっています。
A判定の取得経験のある専門スタッフが小論文を添削し、さらに

  • わかりやすい文章する秘訣
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をお伝えします。詳細は以下でご紹介しています。

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また、何度も合格小論文を生み出した書き方を詳しく解説しているサイトが参考になります。
合格した小論文を無料公開している記事もあるので、書き方の参考になるでしょう。

>> 10回合格してわかった~合格できる教採小論文の対策

また、小論文対策のオススメ書籍をまとめています。
こちらも勉強の参考にしてみてください。

面接試験

熊本県では第二次考査で個人面接が2回行われます。
合格の基準は「評価者のうち少なくとも半数の者の評価が4割を超えることとする。」となっています。

個人面接①

  • 15分
  • 面接官2人
  • 120点

個人面接②

  • 模擬授業含む
  • 15分
  • 面接官2人
  • 120点

質問内容

<模擬授業について>

  • 自己評価するなら何点か
  • この後の展開は
  • 工夫した点は
  • うまくいった点は
  • 失敗した点は
  • 改善するならどうする
  • 発問での反応が少なかったらどうするか
  • この教材の単元観と児童・生徒観は
  • 授業の構成はどう考えていたか

<教育観や考え方について>

  • 面接シートからの質問
  • 教員の志望理由は
  • 熊本県の志望理由は
  • なぜ市でなく県か
  • 熊本県の求める教員とは
  • 理想の教員像は
    →そうなるために努力していることは
  • 防災教育でやっていきたいことは
  • 掃除をしようとしない子にどのように対応するか
  • 学級の子が不登校になったらどうするか
  • 学校で原則使用禁止になっているスマートフォンを持ってきている子にどう対応するか
  • 何か資格を持っているか
    →取得の際にがんばったことは
    →教育にどう活かすか
  • 子どもの信頼を得るにはどうするか
  • 保護者からの信頼を得るにはどうするか
  • 保護者からクレームがあればどう対応するか
  • 長所と短所は
  • 長所は教育にどう活かすか
  • 短所はどう克服するか
  • 子どもの自己肯定感を育むためにどういう取り組みをするか
  • 自己肯定感の低い子にどう関わるか
  • 休み時間、一人で過ごしている子にどう関わるか
  • 心をなかなか開いてくれない子にどう接するか
  • 地域との連携を進める中でできる取り組みは
  • 授業が分かりにくいと保護者から連絡があればどうするか
  • 保護者からの電話が多く、詩ℊ途に影響が出そうな場合はどうするか
  • 服装や髪形について「なぜそうしなければならないのか。」と子どもから聞かれたらどうするか
  • 教員の不祥事について
  • 教員の不祥事をなくすにはどうすればよいか
  • ストレス解消法は
  • 教員以外の仕事に就くなら何になるか
  • 理想の学級とは
    →そうなるために努力していることは
  • 現在、学級経営で心がけていることは
  • 学級経営の中で困っていることは
    →どう対応しているか
  • 教育実習で印象に残っていることは
  • 教育実習で学んだ一番のことは
  • 持ちたい学年は
    →その理由
  • 最近の子どもの課題は
    →どのように解決していくか
  • 併願状況は
    →両方受かったらどうするか
    →他方だけ受かったらどうするか
  • 今までに困ったことは
    →どう解決したか
    →その経験から何を学んだか
  • 教員に必要な資質は
    →その理由は
    →どうやって身に付けていくか
  • 保護者とのかかわりで心がけていることは
  • 最後に自己アピールを

面接の対応力を上げるには

教採は面接でいかに高得点を取るかが重要になってきます。
面接は
・配点が高い
・免除にならない
・自治体によっては、面接の点数順に一次合格になる

と、教採の中でも非常にウエイトの高い試験です。
どれだけ面接を攻略していくかが教採合格の鍵を握ります。

面接が苦手な人もいれば高得点を取る人もいますが、それぞれに共通していることがあります。
それは相手に好印象を持ってもらえるかどうかが大きな要因になっています。
どれだけ正確で深い知識をもっていても、悪い姿勢でボソボソ話していては印象としては悪く、合格は難しいです。

教採塾ブログでは専門スタッフによる面接練習をおこなっています。
A判定の取得経験のあるスタッフが面接練習をして

  • あなたの長所と短所
  • 短所の改善方法
  • より面接官に伝わる面接の仕方

などをお伝えします。詳細は以下でご紹介しています。

>> 教採塾ブログの面接練習について詳しくみる

また、面接で高得点を取る人、思った以上に点数が伸びない人。
それぞれの特徴については次の記事が大変参考になります。
無料で一部読めるので、ぜひ参考にしてみてください。
>>教採で落ちない面接 高得点を取る人の共通点と対策法

管理人

熊本県は情報化などの社会の変化に加え、防災への意識も高く持っています。熊本県が目指したい教育や求めているものを理解していくことは、試験対策にも教員としてのレベルアップにも繋がります。
熊本県教育振興基本計画
熊本県教育大綱(R3.3改定) 
熊本県教員等の資質向上に関する指標

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  • これまでに多くの合格者を輩出
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いっしー

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