伝統と文化を重んじる京都市。
京都市主催の教員養成システム出身者や市内の講師が優遇される制度が多くあります。京都市での採用を考える方は、それらの制度を上手く活用することが合格への近道となります。
この記事を書いた人
- 教採塾ブログ管理人
- 教採対策サークル主宰
- これまでに多くの合格者を輩出
- 教員経験 小学校・中学
X:https://twitter.com/isshi_ec
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試験の変更点
以下の変更点があります。
詳細は京都市の試験が変わります!をご確認ください。
- 試験日程の前倒し
第1次試験日程を昨年度から1週間程度前倒しします。 - 大学3回生等を対象とした「大学3回生等JUMP UP特別選考」の新設等
第1次試験における「一般・教職教養筆記試験」及び「専門筆記試験」について、大学3回生等の受験を可能とし、それぞれの試験で合否を判定します。 - 大学・大学院推薦制度の変更
・「成績優秀者推薦枠」を新設し、推薦人数に2名を加算します。
・「中学校・国語」について、新たに推薦を可能とします。
・高等学校の推薦枠について、「情報」、「工業」において13年ぶりに復活します。 - 市立学校常勤講師の「前年度不合格者のうち上位」の特例に関する要件を緩和
前年度実施試験の出願時に京都市立学校園の常勤講師である要件を廃止するとともに、出願時点で国公私立学校の現職教諭等である方を新たに対象に含めます。 - 「離職者チャレンジ制度」の新設
京都市が求める教員像
すべての子どもに「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」を育む
ということを目標に、京都市は求める教員像を3つ掲げています。
(募集案内より)
◎子どもへの教育的愛情と教職への使命感や情熱をもっている
◎常に自己研鑚に努め、子どもと共に学び、成長しようとする姿勢がある
◎チームとして周囲と連携・協働でき、幅広い知見で課題解決する力がある
これらのことが求められています。
採用予定数と倍率
去年の合格者数と今年の採用予定数を比べてみましょう。
実施要項より。
校種 | 採用予定数 | 去年の採用予定数 | 採用数 |
小学校 | 150名程度 | 90 | 増 |
(幼稚園) | 若干名 | 若干名 | 同程度 |
中学校 | 70名程度 | 60 | 増 |
高校 | 15名程度 | 15 | 同程度 |
総合支援 | 50名程度 | 50 | 同程度 |
養護教諭 | 10名程度 | 10 | 同程度 |
栄養教諭 | 若干名 | 若干名 | 同程度 |
合計 | 295名程度 | 225名 | 増 |
去年と比べ、採用予定数が増えます。特に小学校は60人多い150名程度の採用予定です。中学校でも10名の増加で、市全体で70名の増加となります。また、京都市では採用予定数よりも多い人数が合格する傾向にあります。去年は225名の採用予定に対し290名が合格しています。
気になる倍率ですが、去年の4.2倍よりも低倍率化することが予想されます。理由は次の2つです。
①採用予定数の増加
②受験者数の減少
①採用予定数の増加
まずは先述の通り、採用予定数が大幅に増えます。特に小学校は去年の約1.7倍となる150名の採用予定です。
②受験者数の減少
全国的に教員人気が低迷していて、教採の受験者数も減っています。京都市でもその影響が出ていて、年々受験者数は減っています。
京都市の受験者数と受験倍率は次のように推移しています。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
R元 | 1621名 | 322名 | 5.0倍 |
R2 | 1764名 | 362名 | 4.8倍 |
R3 | 1562名 | 307名 | 5.0倍 |
R4 | 1326名 | 233名 | 5.6倍 |
R5 | 1245名 | 290名 | 4.2倍 |
去年はついに4.2倍と4倍台前半にまで倍率が下がりました。今年は去年よりも減り、倍率は3倍台に突入する可能性が出てきました。
とはいえ、京都市の4.2倍は全国平均の2.9倍と比べるとかなり高い倍率です。そして京都市含めて近畿は試験の倍率が高めです。不安に感じるなら他の自治体を併願するのもいいでしょう。
【日本全国】66自治体の情報を集めまくって気づいたこと
教採対策オススメ書籍
教採の対策方法はいろいろあります。
・講座を受講する
・先輩に見てもらう
・対策のサークルに参加する
など。
その中でもお手軽かつ効果的なのが書籍での学習です。
・必要な知識が体系的にまとめられている
・1人で学習できる
・時間や場所の制限がない
・安い
と、メリットはたくさんあります。
もちろん本を読むだけでなく実際の練習は必要ですが、
読書で知識を学ぶ → 練習 → 読書 → 、、、
というサイクルをしていけば、練習の効果は倍増していきます。
教採対策のオススメ本をまとめています。
ぜひこちらも参考になさって下さい。
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合格したいなら必読の教採オススメ書籍まとめ
筆記試験
筆記試験は教職教養と教科の専門教養が出題されます。
教職教養は日本国憲法や教育基本法などのいつの時代でも出題されるものから「こども基本法」「COCOLOプラン」など時代の流行で出題されやすいものまで様々です。
対策のオススメは最新の過去問を解くことです。
全国的にも出題の傾向は似ているので、受験先の自治体以外にも問題にあたってみることで確実な力をつけることができます。
また、教職教養の知識は面接対策に活きてくることも多いので、教職教養の対策は幅広くしておくと合格がより近くなります。
最新&問題数が多い過去問集がありますので、そのリンクを貼っておきます。
教科の専門教養は、その教科を指導するのに最低限必要な学力を有しているかを見るための試験です。ですので、そこまで高い難易度の問題は出題されません。
合格の目安は
小学校 → 公立高校の入試問題で6割取れるレベルなら合格点
中・高 → 大学共通テストで6割取れるレベル
です。
このぐらいが取れるのであれば専門教養で不合格になることはまずないでしょう。ただし、あくまで目安なので場合によってはそれでも届かない時もあります。対策はしっかりとおこなってしてください。
対策は過去問を繰り返し解くのがオススメです。
過去問は早めに買わないと売り切れて、再入荷まで数週間待たされることが多いです。過去問は早めに購入するか、売り切れの心配がなく即練習することができるデジタル過去問がいいでしょう。
第1次試験
個人面接
- 個人面接(場面指導を行う場合あり)
- 70点
- 約10分
- 面接官2人
過去の質問内容
- なぜ京都市を受けたか
- なぜ府でなく京都市なのか
- どのような学級を作りたいか
- 授業をする時には何を意識するか
- 良い発問とはどんなものか
- 現在の教師の課題は
- その改善点は
- 現在の子どもの課題と改善点は
- 保護者との信頼関係をどう築くか
- 教師に必要な資質を一つ挙げるなら何か
- なぜ教師を目指すのか
第2次試験
集団討議
- 11人グループ
- 35点
- 40分
- 面接官3人
過去の質問内容(要約)
・発達障害の疑いのある児童のいる学級集団を高める取り組み
A児の保護者から「B児のことで学校が面白くないと言っています。どうにかしてください。」という連絡があった。あなたが担任ならこの事態をどう捉え、どう対応するか。
また、今後、学級集団を高めるためにどのような取り組みを考えるか。議論を深めなさい。
※B児は中間休みにA児からボールを取り上げ、ぶつけた。その後も落ち着きがなく、注意をすると教室からとび出した。
・卒業アルバム掲載拒否への対応
夏休み前、A子の母親から担任に「卒業アルバムに子どもの写真や個人名の記載をしないでほしい。」と連絡があった。
あなたが担任なら母親の発言の真意をどう捉えるか。また、担任・学年・学校組織の一員としてどう行動するか。
面接の対応力を上げるには
教採は面接でいかに高得点を取るかが重要になってきます。
面接は
・配点が高い
・免除にならない
・自治体によっては、面接の点数順に一次合格になる
と、教採の中でも非常にウエイトの高い試験です。
どれだけ面接を攻略していくかが教採合格の鍵を握ります。
面接が苦手な人もいれば高得点を取る人もいますが、それぞれに共通していることがあります。
それは相手に好印象を持ってもらえるかどうかが大きな要因になっています。
どれだけ正確で深い知識をもっていても、悪い姿勢でボソボソ話していては印象としては悪く、合格は難しいです。
教採塾ブログでは専門スタッフによる面接練習をおこなっています。
A判定の取得経験のあるスタッフが面接練習をして
- あなたの長所と短所
- 短所の改善方法
- より面接官に伝わる面接の仕方
などをお伝えします。詳細は以下でご紹介しています。
また、面接で高得点を取る人、思った以上に点数が伸びない人。
それぞれの特徴については次の記事が大変参考になります。
無料で一部読めるので、ぜひ参考にしてみてください。
>>教採で落ちない面接 高得点を取る人の共通点と対策法
模擬授業
- 60点
指導案の作成と模擬授業が課されます。
指導案作成では決められた単元や単元の目標から「単元について」「本時の展開」を作成していきます。
「学習内容」「児童の活動」「留意点」「評価の基準」と作成する項目が多いので、事前の練習なしでは難しいでしょう。
模擬授業では作成した指導案を基に8分間の授業を行います。
京都市は市に縁のある人が優遇される傾向が強いです。他県の方は京都市で働く知り合いがいれば、京都の内情や試験の傾向を教えてもらうのが得策です。また、京都にいる方であれば先輩教員や管理職の先生に頼ってみましょう。面接や模擬授業の練習をしてもらえれば、大きなアドバンテージになります。
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- 教員経験 小学校・中学
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