

広島県は市と似ている部分が多くありますが、高い専門性を市よりも求める傾向が要項からも読み取れます。教育施策を確認しつつ、時代の変化に対応した専門性を意識すると良いでしょう。
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試験の変更点
2024年度実施の試験は以下の変更点があります。
詳細は試験の主な変更点でご確認ください。
- 特別支援学校教諭免許状所有(取得見込を含む)に対する加点
- 大学等推薦特別選考に「高等学校・工業」を追加
- 社会人を対象とした特別選考に「高等学校・福祉」を追加
広島県「求められる教職員像」は
広島県は「求められる教職員像」として多くの資質・能力を掲げています。
(実施要項より)
普遍的な事項
- 高い倫理観と豊かな人間性をもっている。
- 子供に対する教育的愛情と教育に対する使命感をもっている。
- 専門性を発揮し,的確に職務を遂行できる。
新たな「教育県ひろしま」の創造に向けて特に求められる事項
- 確かな授業力を身に付けている。
- 豊かなコミュニケーション能力を有している。
- 新たなものに積極的に挑戦する意欲をもっている。
- 他の教職員と連携・協働し,組織的に職務を遂行できる。
【広島県が特に求める資質・能力】
- 問題に直面した時点で集められる情報や知識を入手し,自ら深く考え,それを統合して新しい答えを創り出す力
- アイデア・情報・知識の交換や共有,アイデアの深化や答えの再吟味のために他者と協働・協調できる力
- 協調的・創造的な問題解決のために,どのような分野においても学び続ける力
これらのことが求められています。
広島市と比べ、専門性を重視する記載が多く見受けられるのが広島県の特徴です。
倍率と採用予定数
去年(2023年度)実施された試験の合格者数と今年の採用予定数を比べてみましょう。
広島県・広島市公立学校教員採用候補者選考試験の結果、実施要項より。
※広島市と合わせた数です。採用見込数の()内は広島市との合計数。
校種 | 去年の名簿登載者数(市との合計) | 採用見込数 | 増減 |
小学校 | 459 | 290人程度(410人) | 減 |
中学校 | 228 | 160人程度(220人) | 同程度 |
高校 | 145 | 150人程度(164人) | 増 |
特別支援 | 66 | 100人程度(115人) | 増 |
養護教諭 | 29 | 25人程度(31人) | 同程度 |
栄養教諭 | 7 | 若干名(若干名) | 同程度 |
合計 | 934 | 725人程度(940人) | 同程度 |
去年の名簿登載者数と比べ、採用見込数は全体でみると大きな差はありません。
しかし
・小学校で50人程度の減少
・高校で20人程度の増加
・特別支援で50人程度の増加
と変化があります。特に特支の採用数は大幅に増えるので、受験される方にとってはチャンスです。
倍率についてですが、去年と同程度の倍率になると予想しています。採用数は増加しますが、広島県・市では受験者数が増えているからです。教員人気の低下により、全国的に受験者数は減少しています。ですが、広島県・市ではその傾向が見られません。そのため、去年と同程度の倍率になると考えています。
広島県・市の受験者数と受験倍率は次のように変化しています。
2763人・2.5倍(R元年実施)→ 2786人・2.7倍(R2年)→ 2643人・2.7倍(R3年)→ 2915人・3.1倍(R4年)
広島県・広島市は全国平均(3.2倍)よりも低倍率ですが、校種や教科によっては高倍率の場合があります。今後受験される方は併願を視野に入れるのもいいでしょう。経験とチャンス、選択肢を増やすことができます。
【日本全国】66自治体の情報を集めまくって気づいたこと
教採対策オススメ書籍
教採の対策方法はいろいろあります。
・講座を受講する
・先輩に見てもらう
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など。
その中でもお手軽かつ効果的なのが書籍での学習です。
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と、メリットはたくさんあります。
もちろん本を読むだけでなく実際の練習は必要ですが、
読書で知識を学ぶ → 練習 → 読書 → 、、、
というサイクルをしていけば、練習の効果は倍増していきます。
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筆記試験
筆記試験は一般教養と教職の専門教養が出題されます。
一般教養は一般的な教養ですので、平均的な公立高校の入試問題が6割程度解けるレベルなら合格点を取れるでしょう。難易度も国数社理英と満遍なく出題されますが、苦手科目を得意科目の得点で補うことができます。全体で6割を取れるレベルを目指してください。
専門教養は校種・教科によって問題の難易度や得点すべき点数が異なります。おおむね6割が合格点の目安となりますが、それでも届かない時もあります。対策はしっかりとおこなってしてください。
対策は過去問を繰り返し解くのがオススメです。
過去問は早めに買わないと売り切れて、再入荷まで数週間待たされることが多いです。過去問の購入は早めにおこなうといいでしょう。
第1次選考試験
(参考)グループワーク
令和3年度以降に実施の試験では行われていません。
広島県の第1次選考試験ではグループワークが課されます。
令和元年度に実施されたグループワークを例に見てみましょう。
- 7人グループ×2組が同じ部屋で行う
- 評定者は部屋に2人
- 20分(協議に18分、劇の実演に2分)
活動内容
2種類の活動があります。
①校舎配置図を見て、教育相談室の配置を2番目に避ける場所の協議
②児童生徒から個人的な相談を受けた場合の適切な対応の協議と劇による実演
ただし、
・児童生徒への支援として,教育相談室等での対応は重要である。
・教育相談室での対応等から,わいせつ,セクシュアル・ハラスメント等の教職員による 不祥事につながった事案が生起している。
という点を踏まえるよう指示があります。
18分で2つの課題を協議し、劇の内容や役割を決めなくてはなりません。時間が限られた中でこれだけのことを行う能力が試されます。
過去の課題
H30年度実施
次の質問に対するグループとしての回答を決め、理由とともに発表しなさい。 なお、理由については、最も大きな理由のみを発表すること。
質問:「教職員によるわいせつ行為は根絶することができるか。」
1人1分の個人発表(7人)
12分間のグループ協議
1分でグループとしての回答
H29年度実施
次の【場面設定】において,下の【手順】に従って,PRビデオの内容を考え,グループ全員でPRビデオの実演をしてください。
【場面設定】
近年,「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)」の取組を進めていくことが求められています。そこで,そのための取組の1つとして,私生活の充実がより図れるよう「おすすめのリフレッシュ方法」を伝えるPRビデオを作成することとなりました。
グループで「おすすめのリフレッシュ方法」を検討するとともに,その「おすすめのリフレッシュ方法」を伝えるPRビデオ(1分間)を作成し実演してください。
主な評価項目
- コミュニケーション能力がある
- 協調性がある
- 柔軟性がある
過去問は広島県教育委員会HPで確認することができます。
第2次選考試験
個人面接A・模擬授業
模擬授業は個人面接Aとセットになっています。
面接の後に模擬授業があります。
- 個人面接25分
- その後30分で指導案作成
- 15分の模擬授業(入退室を含む)
- 対象学年や領域を言った後に模擬授業を始めます
過去受験者の様子
テーマ 算数 5年生 D領域(数量関係) 割合(百分率)
教科書のコピーのようなプリント(B4横1枚)から指導案(略案A4縦1枚)作成 30分
→ 時間がきたらコピーをしていただき模擬授業教室へ移動
→ 教科・学年・領域・単元を伝えた後に模擬授業 15分
○ 教卓から見て正面左から斜め後ろに向かって三人の試験官の方が児童役として座っています。白・黄色・赤・青のチョークと黒板用の定規がありました。教科や学年・テーマについては他の受験生と変更はなかったようですが、教科書のプリントは時間帯によって少し違っていたようです。「想定した教科・学年・領域・単元を最初に言ってから授業をしてください」という指示がありました。
主な評価点
- 児童生徒の考えを引き出す発問ができるなど十分な指導力を持っている
- 児童生徒を引き付ける表情,動作ができるなど表現力が豊かである
- 児童生徒に共感的,受容的な対応ができる
個人面接・模擬授業の流れは試験の概要で解説されています。
個人面接B
・25分
・面接官2人
主な評価項目
- 児童生徒に対する愛情,教育に対する熱意,意欲等を持っている
- 自ら進んで事にあたり,より効果的に行おうとする意思がある
- 組織の中で自己の役割を認識し,良好な人間関係を築くことができる
面接での質問例
- 教員の志望理由
- 広島県を志望した理由
- 教師の不祥事について
- どうして市ではなく県なのか
- 自己PR
- ICTを取り入れた授業をしたことはあるか
- 資質に欠ける同僚がいたらどうするか
- 他の自治体は受験したか。
- 今回で何回目の受験か。
- 広島県は広いが、勤務地の希望はあるか。どこになっても良いか。
- 児童が茶髪にして学校に登校してきたらどうするか。
- 児童が賞を取ったと喜んで抱きついてきた場合、ハグして良いか。
- 人間関係で悩んだことはないか。
- 趣味や特技は。
- 思考力判断力表現力を付けるためにはどうすればよいか。
- 広島県のことばの教育についてどう思うか。
- 最近のいじめのニュースを聞いてどう感じるか。
- 食育についてどう指導していくか。
- 校内研修でどのようなことを学んだか。
面接の対応力を上げるには
教採は面接でいかに高得点を取るかが重要になってきます。
面接は
・配点が高い
・免除にならない
・自治体によっては、面接の点数順に一次合格になる
と、教採の中でも非常にウエイトの高い試験です。
どれだけ面接を攻略していくかが教採合格の鍵を握ります。
面接が苦手な人もいれば高得点を取る人もいますが、それぞれに共通していることがあります。
それは相手に好印象を持ってもらえるかどうかが大きな要因になっています。
どれだけ正確で深い知識をもっていても、悪い姿勢でボソボソ話していては印象としては悪く、合格は難しいです。
教採塾ブログでは専門スタッフによる面接練習をおこなっています。
A判定の取得経験のあるスタッフが面接練習をして
- あなたの長所と短所
- 短所の改善方法
- より面接官に伝わる面接の仕方
などをお伝えします。詳細は以下でご紹介しています。
また、面接で高得点を取る人、思った以上に点数が伸びない人。
それぞれの特徴については次の記事が大変参考になります。
無料で一部読めるので、ぜひ参考にしてみてください。
>>教採で落ちない面接 高得点を取る人の共通点と対策法


広島県は試験情報の公開が非常に手厚く、過去問や試験の流れまでがわかります。その分、他の受験生も対策を講じやすいので、違うポイントで差をつける必要があります。「教育県ひろしまの創造」とあるように、県の取り組みや教育の実態を知ることで一歩先に進むことができるでしょう。
広島県 教育に関する大綱(令和3年2月)
【概要版】広島県 教育に関する大綱(令和3年2月) (PDFファイル)
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